境内案内
大鳥神社

東京湾の走水から房総に向け船を出されたのですが、波が騒ぎ、船は進めぬ事態になりました。そのとき弟橘姫命は、波の上に八重に錦を敷かれて
「さねさし相模の小野の燃ゆる火の火中に立ちて問ひし君はも」
との歌を残され、その錦の上に身を投じられました。これにより風はなぎ、日本武尊は無事に総に上陸、房総の地を皇化することができました。しかし尊は、岐路に病に倒れられて生涯を終えられます。亡骸は白鳥と化し、なき姫を追って飛び去られたと伝えられています。その御魂は大鳥神社に祀られています。
これは日本神話・日本武尊の中のクライマックスにあたる勇ましさの中にも、悲しみを含んだ一連の伝承ですが、ここには日本武尊の神徳と弟橘姫命の婦徳を讃えてお二人がお祀りされています。例祭は11月初酉の日に行われます。